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​51 東伊豆城ヶ崎

​JOGASAKI

シーサイド・ロック

 

サンセット・エリア

⑥ティンカーベル(5.10b)★

2024/02/03  1便OS

クラックを依り代に登っていくライン。意外とジャムがきかず、フェース登りになる。ホールドの向きが変で利かせにくく、そもそも悪いのでスポーツクライミングとしてはなんとも気持ち悪い。チムニーっぽい動きでなんとか解決していくが、今まであまり経験したことのない独特なクライミングを楽しめた。中間部では明確な核心があり、ここで5.10bがついていると思う。変化があって面白く2つ星相当だが、スポーツクライミングのショートルートというよりは、アルパインチックなマルチルートの雰囲気があるため一つ星のままにしておく。

⑭風に吹かれて(5.11a)★★★

2024/02/03  1便OS

超がつくほどの三つ星ルート。この傾斜で5.11aで収まっているのは奇跡というほかない。核心のスタートは明確で、ヌケまでが均一に難しくどこで落ちても不思議はない。ボルト3本分に収まらない充実感を味わえた。高度感も満点で、スポーツクライミングが好きになってしまう名作。一点、ルーフのヌケから終了点までボルトの右に逃げて登ってしまうのが残念で、ここのラインが良ければ四つ星だったかもしれない。

備考:城ヶ崎のルートは1ピン目が高く、「怖い~」とか言いながら登っていたが、冷静に考えて今後はカムをセットしようと思う。ホールドが突然吹き飛べばグラウンドフォール大事故は間違いなしで、不意落ちスリップで1ピン目のケミカルが抜ければこれもまた大事故なので、城ヶ崎に行くときはカムワンセットを持参しようと思う。自分はケミカルなら2本、ハンガーなら3本クリップを安全基準としている。よく3点支持なら1つホールドスタンスが欠けても安全、とか言われるが、常に3点支持をキープし続けられるだろうか。3点を支持していても、そのうち1点が強烈なガバだとしたらそれに頼ってしまいがちではないだろうか

⑱海賊フック(5.10b)★☆☆

2024/01/07  1便MOS

岩質が3段に分かれており、それぞれテイストの異なったクライミングを楽しめる。1段目はいかにも城ヶ崎らしい特有の皿ホールドを使った薄被り壁。2段目は一見登れそうに見えないドスラブ。三段目は垂壁を怒涛のカチホールドを使ってせりあがる。長さも十分で、それぞれのセクションの間で休めなければ、とても5.10bとは思えない。三つ星だと思うが、左側のクラックを使わない限定があるようだ。自分は、左側のクラックを存分に使い、三つ星に感じた。

⑲トムボーイ(5.10c)★★→☆

2019/03/02  1便OS

1ピン目がかなり遠いが、ホールド、スタンスは悪くない。2ピン目は2番のカムをきめる。クラックはV字状になっており、かなり信頼できる。全体的に左周りに登った方が前腕の張りが少なくなるように感じた。核心が最後にあり、終了点で安定できるのでおすすめできるルートだが、単調な登りでムーブをあまり感じさせないので星を1つ減らした。

㉑ホワイトシャーク(5.11c)★★

2024/02/03  1便OS

シーサイドはイレブンのフェースが少なく、人気課題になっている。中間部にレストがあり、前後に核心を感じさせるムーブがあってスポーティーな課題。5.11cにしては易しく感じた。風に吹かれてと体感ワングレード差くらいなので5.11bに変えようと思ったが、自分が強くなっていると信じたいのと、他にシーサイドで比較するにはイレブンの本数が少なすぎるので、グレードは据え置きにしておく。星について、典型的な2つ星課題だと思う。悪く言っているわけではないし、むしろ多くのクライマーの目標となり得るルートだが、城ヶ崎は3つ星以上の課題が多すぎて本来面白いはずの2つ星が霞んでしまう、、、。

㉔シンデレラボーイ(5.13a/b)★★★☆☆

2024/02/03  6日14便RP

2年前に2日2便トライし、撃退されたルート。Youtubeに「女王のような存在」と評されていたが、自分にとってもその表現がしっくりくる。まず、出だしはシーサイドらしくボルトプロテクションがとれず、1ピン目まで緊張感がある。そこから最終クリップまでは通常のルートの1.5倍以上のピン間隔があり、どこで落ちてもドカ落ちする仕様になっている。さらにはトラバース要素によりフォール時にケガするリスクも孕んでいる。トドメは出だしの核心で、ルート中で一番強度が高くランナウトによる怪我のリスクも高い。このため出だしで撃退されるクライマーが多く、簡単には触らせてくれないような態度が、女王のような雰囲気を醸し出しているのだと思う。もちろん岩全体の様相も美しく、ど真ん中で繰り出すクロスムーブからの体の返しは絶品で、サーカスのクロスに匹敵する美しさ、ムーブの爽快さを兼ね備えている。

ルートの構成は核心3パートで分かれており、自分の体感だと1級、2級、3級である。面白いのが、出だしの1級は男女どんなクライマーでも同一のムーブ、2級のトラバースで手数が多様となり、最後の3級核心で手足ともに選択肢が増え無数のムーブを生み出せることだ。一番最後、一番易しい3級セクションで力尽きるルートにおいて、最後のムーブをどう組み立てるかで完登の成否が決まる、いや“決められる”ことは本当に面白い。最後に1級セクションの同一ムーブ強制パートが配置されていたならば、3つ星で留まっていたかもしれない。シンデレラボーイと向き合うにあたり、リスクをマネジメントするメンタル、ムーブを組み立てるテクニック、被りに負けないフィジカル、クライマーとして培った技術の全てをぶつけることができた。トドメはエリアのど真ん中、安定して立てる終了点から燦燦と降り注ぐ太陽の光が最高に気持ち良く、5つ星課題とする決め手になった。

グレードについて、関東岩場では虎の穴とともに5.13aになっている。自分の体感ではワングレード差があるが、虎の穴が甘いので5.12d/5.13a、シンデレラが辛いので5.13a/bとすると、同じ5.13aの表記でも辻褄は合うのかもしれない。いずれにせよ、5.13bに片足突っ込んだ課題をシーズン中4日で登れたことは大変嬉しく、励まされた。春シーズンの有笠に向けて頑張りたい。

以下ムーブメモ

8手1級+7手2級+8手3級+4手6級=5.13a/b

㉜エアーダンス(5.12a)★★☆☆

2022/2/5  2日20便(?)RP

短いながら完成度の高いルート。下部、中間部、上部でムーブが全く違う面白さがあり、中間部で課題の名前通りにダンスしてしまわないように、踏ん張れるかが逆説的でさらに面白い。上部のムーブは一番易しいがクリップ、ランナウトでかなりの緊張を強いられる。ボルトの位置がこれほど絶妙な課題は初めてだった(2019年当時の感想。)。

以下ムーブメモ

1ピン目はプリクリップとなる。最初の核心(3級)は左手を数ある横カチの中で5本指全てで保持できるホールドを使い、右足を頑張ってガバ棚にあげる。そうすると、出だしは垂壁なわけなので、体を岩に密着させることで、理論上ノーハンドでも立てることになる。そこに気づけるかが核心。3年越しに取り組むと、ここがやはり全くできず、非常にイライラした。結局、そのコツ(技術)を身につけられなかった自分の弱さがあるだけだった。甲府幕岩のパストラルも同じような理由で、登るための指力はあるのに登ることができず、悔しい思いをした。出だし核心後は右上してガバで2ピン目をクリップ(5級)。このあたりですでに足が切れそうになるのが面白い。フレークを左手で左側(かかりが悪い)、右手で右側(かかりが良い)を保持して3ピン目をクリップ。左手で左上のガバを保持し、左足を左側のハングに乗せ、右手で右上のガバを保持する。ここで足が切れないかがポイント。トラバースしながら右側のガバを両手で保持したら、左足ヒールフックでレスト(5級)。そこからランナウトしながらリップのホールドを掴んで4ピン目をクリップ(6級)。乗越しを成功させたら(6級)最後に度胸試しのマントリング。ホールドがほとんど存在しないが、左足の力だけで体を起こせるだろう。

3級+5級+5級+6級+6級=5.12a

3級+5.11d=5.12a

㊲虎の穴(5.13a)★★★☆

2024/01/07  5日14便RP

2年越しの成果。当時は低脂肪を完登できた時で、自分の体感としても5.13クライマーになったような気分だった。そして、意気揚々と取り付いたケレンジに跳ね返され、その後パートナーの付き合いで触っていたのが虎の穴だった。思い返すと、低脂肪は5.12dなのかもしれないが、当時はフィジカルが弱く体の軽さで登っていたので、得意系ということで5.13aのままにしたい。そして1年前、ケレンジを完登することができた。フィジカルが向上したのが全てだと思う。1年前はエクセレントパワーも完登できた年で、グレードは上がらないものの充実感があった。そんなこんなで低脂肪を落としてから2年経ち、虎の穴を完登することができた。グレードは相変わらずだが、2日目の初便で登ることができた。最近ではオンサイトグレードも更新した。パキったり仕事だの家庭だの病気だの苦しむことが多くネガティブ三昧な今日この頃だったが、いよいよ5.13b、グレード更新に向けて頑張っていきたい。

虎の穴は、「ランジに始まりランジに終わる」とある。ムーブは格別に面白く、城ヶ崎は全体的に城山よりも質の高いスポーツクライミングができると思うのは私だけだろうか。最後の最後まで、終了点の直前まで、いや終了点をちょっと過ぎてさえも緊張感が続く。完全なる集中、今登ること以外に、雑多なことを考える余裕などあるはずもない。そんなクライミングが私は大好きだ。途中の簡単なセクションとレストで中だるみしなければ5つ星で確定だったと思う。とはいえ4つ星、クライミングのモチベーションは上がり続ける一方で、登れば登るほどクライミングにのめり込んでしまう。それが私の考える4つ星課題である。

以下ムーブメモ

4手1級+5手2級+1手6級+5手2級=5.13a

※中間部の2級はクリップを飛ばして一連のムーブと捉えて2級。完登時は余裕があったので核心初手でクリップしたが、2年前は限界ギリギリだったので、最後に腰クリップして解決していた。

㊷サーカス(5.12c)★★★★☆

2022/02/12  2日5便RP

ずっと気になってた四つ星課題!予想を大きく越えて面白かった。日数かければ充実するのは間違いないけど、この課題は1トライでも2トライでも、何トライでも楽しめる、充実感のある課題でした🙂

これで残りの四つ星課題は任侠道とのっぺらぼう。他にも何個かあるけど、改めて四つ星課題の面白さをスパイダーマンと比較して共通点を挙げてみる。

 

①見た目がカッコイイ

サーカス:波打ち際のフォトジェニックな岩、美しすぎるスラブ

スパイダーマン:印象的な独立したカンテ

②終了点で安定できる

サーカス:座り込むと自然と見える太平洋とシーサイド全景

スパイダーマン:終了点が広い棚。幕山公園と向かいの山が一望できる

③ムーブが面白い

サーカス:例のクロス

スパイダーマン:左手のシワと右手のカンテを使ったバランス&パワー混合ムーブ

④核心が多い

サーカス:4つ(ホールドが欠けて増えた)

スパイダーマン:5つ(レストで区切ると)

⑤核心の強度が同じくらい

サーカス:5級が1つ、3級が3つ

スパイダーマン:5級が5つ(たぶん)

⑥レストがある&レスト中に景色を楽しめる

サーカス:レスト中に自然と見える太平洋が爽快すぎる

スパイダーマン:カンテ上でレストすると見える梅のピンク色と木々の緑色が相まって美しい

 

他の四つ星課題を触るのが楽しみ!!

以下ムーブメモ

出だしは地ジャン(スタティックでも登れるが、逆に疲れる)

ルーフの抜け口まで5級

縦ガバを左手、右足をこれしかない斜上粒スタンス、右手ポケット(指1本の方がキマルのが不思議)、左手クロス、足踏みかえ、右手ガバ(3級)

両手ガバから、右足をあげて右手ガバ、左足ヒールでレスト、右手カンテ左端の効くカチ、両足を左面に移し、右手激ガストン引きつけで左手遠いカチ(穴に効かせる)、右手をプッシュで右足をあげる、右手をカンテ持ちで足あげ(3級)

右足をスメアで左足を顕著な棚、左手を激薄縦クラックカチ、右足を小さいスタンスにズリ上げ、右手を薄横インカットカチ、右足を頑張ってあげて、そろ~り体を起こして左手スローパー、右手マッチ&両足を左側のスタンス、背伸びして左手ガバ(超パツパツ。がんばる)、右足をインカット薄カチに上げて、右手マッチ、トラバースして終了(3級)

最後の核心は河又のビックトゥモロウの核心に似ており、強度も3級で共通点を感じた。

 

ファミリークラック・エリア

右岸

⑤新人クラック(5.10a)☆

2024/01/28  2日3便RP

完登セット(0.5→0.4→0.3→0.3→0.25→0.5)

6年越しで完登。一撃できて良かった。当時は、これが5.10aなのが信じられず、ネットで検索しまくったのを覚えている。今でも5.10aではないような気がするが、ファザークラックとアンクルクラックの中間ということで妥当かもしれない。とはいえティックのおかげで登れたと言っても過言ではなく、印象的には日和田山女岩の一番右側の5.10aくらい辛い。

⑨アンクル・クラック(5.9)★★

2024/01/28  2日2便RP

完登セット(1→2→0.75→2→4)

核心が二つあり、豪快なムーブを楽しめる。下部核心はジャミング全開で登れるので楽しかった。上部は単なるフェース登りになると思うが、ここまでグレードが低いと正確にグレーディングするのは難しいので、据え置きとする。

⑪ファザークラック(5.10b)★★★

2024/01/28  1便OS

完登セット(0.3→0.4→0.5→0.3→1→0.75→4)

三つ星の噂に違わぬ名作。下部のフィンガーから上部のハングまで、均一的な難しさがあり、クライマーを飽きさせない。さらにカムのセットが一捻りあり、取りつく前のカムの選定、実際のセットまで考えさせられるのが面白かった。ムーブ自体は新人クラックの方がハードだと思うが、長さも考えるとワングレードアップの5.10bで妥当だと思う。

⑮マザークラック(5.10c)★★→☆

2024/01/28  1便OS

完登セット(0.4→0.75→1→2→3→2→0.3)

事故多発ルート。とはいえ、Rはつかない気がする。核心前では、ハンドサイズのクラックに2番、フィンガーサイズのクラックに0.3番をきめて固め取りした。共に効いているように感じたので、そこまで恐怖心は感じなかった。星について、包み込まれているような岩の面白さはあるが、上部のフェースムーブだけで5.10cがついてしまっていると思う。ジャミング要素はなく、ムーブもへったくれもない脳筋保持マシマシで登れたので、一つ減らして1つ星とする。

⑲シスタークラック(5.9)☆

2024/01/28  1便OS

完登セット(2→3→1→0.75→0.5)

ややワイドハンドなクラックの処理が難しい。立体的な動きがあり面白かった。グレードは、小川山レイバックよりムーブはハードだが、悪場が短いので、小川山レイバックと同程度の難易度だと思う。ただし、小川山本で小川山レイバックが.5.10aになっていた気もするので、そうなるともうよくわからない。

⑳ベビー・クラック(5.8)

2018/01/28  2便RP

再登セット(1→2→1→0.5→3→0.3)

再登。初心者のリードトライに最適だが、このワンランク上のグレードがこのエリアにない(5.8に感じる課題が存在しない)のが残念なポイント。

 

おたつ磯

①かえるクラック(5.10b)

2018/01/28  1便TR

⑤おたつクラック(5.9)☆

2018/01/28  1便OS

⑥アトミックハング(5.10c)★★

1日4便×

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