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​31 奥多摩白妙橋

​SHIRATAE-BASHI

正面壁

一番簡単なルートが体感5.11dくらいあり、まさしく上級者エリアといえる壁。二子山よりも短く傾斜がないのでかなりの保持力が必要となり、弓上よりもよほど難しく感じる。ただ、正面壁2Fの脇にすっきりしたフェースがあり、昇り降りが苦でなければ、初心者、中級者を連れて行くことができる。

1階と2階の2段構成となっているがゆえに、滲みだしが始まると1階部分がほとんど登攀不能となる。シーズンの降水量にもよるが、5日晴天が続いても滲み出しているくらいなので、ベテランは5月前後から白妙に来なくなる。だが、シーズンによっては、2~3日晴れれば乾くこともある。2階は1階と対照的に、ほとんど滲み出すことはない。ブラックマーケットのクラックから常に滲みだしているが、核心でも何でもないので関係ない。見た目より被っているらしく、ビレイ点に雨が当たることもないので、まさしく全天候型。

⑥ジャングルジム(5.12d→5.13a)★★★☆☆

9日27便×

3級+4級+4級(ここまでで5.12b)+3級+6級+5級+5級

⑫吉野街道(5.11b/c→5.11c/d)★★

2021/06/13  2日6便RP

これほどグレードが狂っていると感じたのは初めてだったが、核心の強度がこのグレードにしては高すぎるだけで、繋がれば妥当かもしれない。なかなかストレニュアスなラインで、終了点がちゃんとしたガバなら星3つで確定だったが、いまひとつすっきりしないのと、エクステンションのナビがあまりにも魅力的だったので、その期待も込めて星2つのままにしておく。

以下ムーブメモ

1つ目の核心(5手、3級)は、カチを左手で掴んでからコルネにデッドをかますところ。カチ取りは左周りと直登の2通りがあるが、左周りはスタティックに取れるが手数が増える。直登は手数が減らせるが若干デッド気味になる。右足をコルネに押し付けて右手とのオポジションにすれば多少のデッドで済ませられる。2つ目の核心(2手、6級)はゴール取りで、リーチがあればフレークで左足キョンをきめることで楽に取ることができる。リーチがないと5級くらいありそうで、5.11dは確実だろう。

⑬ナビ(5.12b)★★☆

2021/06/13  2日5便RP

2年前はトップアウトできず、歯が立たなかった課題。2年ぶりに登るとやはり厳しさを感じたが、トライするごとに体が馴染み、なんと最終便でRPできてしまった。とても嬉しかった。グレードについて、トポだと中間部でレストしない方がいいとの注意書きがあり、それでこのグレーディングなのだと思う。白妙の他のルートと違ってこの課題は体感グレード通りだったが、それは中間部で死ぬほどノーハンドレストしたからである。逆に中間部でレストできなければ間違いなく星4つ以上の課題で確定であったが、上部はほんとに縦ホールドだらけで、登っていてめちゃくちゃ面白かった。

以下ムーブメモ

ノーハンド(右足主体、左足と頭を突っ込んでサポートする。右足がパンプしてきたら、右手をまっすぐ肘を曲げず伸ばして突っ張ると、足を休め腕もパンプしない(使っている筋肉が違うのか?))の後、左足を1つ上の棚に上げ、左手ガストン(見えにくい)、左足をあげ、右手をガバカチ(2手、6級)、クリップ。右手を顕著なガバ、左手縦ホールドにあげ、左足を大きくあげて、左手核心縦ホールド(持ち方にコツがある)、ハング上の縦ホールドに左手ガストン(真面目にガストンせず適当に引っかける)、右手ガバ(4手、3級)、クリップ。左足ハイステップで右手ガバ、左手を縦ホールド帯最上部の縦カチ(2手、5級)、右足ヒールでクリップ、右手アンダー中継して平行カチ、足をあげて上部の縦カチ(下)に左手、軽くレストして、右側の平行カチ(下の縦ガバカチよりこちらの方が効かせられる)、足を上げて軽くレストした縦カチ(上)に中継しながらガバに右手デッド(7手、6級)。クリップ。縦ガバホールドを使って足をあげ、カチを左手、カンテ右側のガバに右手、終了点。

下部が5.11c/d(3級+6級)、上部が5.12a/b(6級+3級+5級+6級)で合わせて5.12b。

⑯ウッシーⅠ(5.12a/b→5.12b)★☆☆

2022/03/26  3便RP

久々に成果があって嬉しかった課題。やはり、5.12という数字には特別な響きがある。下部のライン取りをこだわってみた。左右のルートのピン間が近く、ある程度は仕方がないと思うものの、限定がどうしても気になってしまう。特に、このルートの場合、右側がカンテになってしまうので、さらに気になる。あくまで自己満足だが、まっすぐなラインを引くことで、それぞれのルートをより楽しめるようにした。ややリーチが必要かもしれないが、直上ラインはすっきりとしたムーブで登ることができる。同じように、ジャングルジムをこだわろうとしたが、そうすると3か所を限定しなければならず、さらにカンテやクラックなどのルートの区切りがないので、悩んだ。結果としては、ジャングルジムは左右気にせず、自由に登ることにした。

以下ムーブメモ

両足をステミング気味にして、左手大デッド(要リーチ)。クリップをこなしたら、右手を甘いアンダー。左足をあげ、側対で右足をカンテ近くの尖ったスタンスにあげる(足上げがかなりしんどい)。左手を悪すぎるカチ(?、ガス気味に)、右手を甘すぎるスプーンカット(足をあげて体を起こし、傾斜を垂壁上にしないと、とてもではないが保持できない)。レストガバへ右手(軽く)デッド。

下部は2級+3級、上部は5.11c(5級+5級+5級)。上部はパッと見だとわかりにくいが、ほぼルーフになっており(右側のアイビーフェイスのフィックスから見ると顕著に確認できる)、ルーフ部分だけで星3つつけられる内容だ(最後の乗越も実に素晴らしい。)。だが、中間部にレストがあり、下部が難しすぎるため、5.12bのグレードは下部でついている。

⑳ザ・サミット(5.13a)☆☆☆

3日8便×

ブラックマーケットより、よほど高度感がある。高度感とセットで必要なのは、ランナウトである。高度感があって、ランナウトがあって、派手なムーブがあって、激しくフォールする。これが最高に面白い。

最終クリップは、右手ガストンで両足をあげるとかけられる。長々ヌンがよい。

㉒ブラックマーケット(5.12a)★★★→☆☆

2022/04/09  2便RP

3年前、台風の翌日白妙橋に来たことがあった。1Fはびしゃびしゃで、2Fのディンプルフェイスがかろうじて登れる状態だった。その時から、何となく気になっていた課題で、辛めのグレーディングで有名な白妙橋で、2撃することができて嬉しかった。イエロークラッシュも2撃だったので、そろそろ5.11dをOSできる下地は整っている、と思う。

課題の内容はデザートソングの前半を後半をひっくりかえしたような感じ。とはいえ、さすがにデザソンほどは面白くなかった。傾斜がないのに3D感のある動きをさせられるのは、いかにも石灰岩らしく、被ってなくても十分楽しめた。だが、カンテ(登ってみないとカンテと認識できない)に出てしまうと、とたんに体が軽くなるので、見た目より被っているかもしれない。ロケーション、特徴的なムーブに星2つをつけたい。星3つに必要なものは、、、下部の難しさだろうか。デザソンのような傾斜がなければ、同じようなグレード感でも、ガバで回復してしまうのは否めないと思う。

以下ムーブメモ

ガバクラックから大きく右手ガバ、ガバの上の薄カチを左手、右足を右側に送って、右手カンテ縦ガバ(下)、左手をガバに持ち替える。左足をあげて、右手をカンテ縦ガバ(中間)に送る。右足をあげて、右手をカンテ縦ガバ(上、中間よりかかりがよい)に送る。左手を上方のピンチ、右足をカンテ境目の斜面スタンスにあげ(キツイ!)、左足をあげて(キツイ!)、右手ビクトリーガバ。8手2級。5.10d+2級=5.12a。

㉚お豆ちゃん(5.10c)☆

2019/05/20  1便OS

まじで落ちるかと思った。3ピン目から終了点までが核心。とにかく悪いの一言に尽きる。上部が核心でルートらしいので星を1つつけたが、アップとしてはあまりおすすめできない。

 

ディンプル・フェイス

正面壁に比べて乾きが早く、滲みだしも少ない。正面壁がびしゃびしゃな時に、ちょっとしたファンクライミングを楽しめるだろう。グレードも手頃で、正面壁2階を登りたいクライマーにとっては、ビレイ用に初心者~中級者を連れていけるので何かとありがたい壁。

①エテ公(5.11b)×

ボルトが古い。そんなに難しく見えないが、確かに傾斜は強め。

②消費税(5.10a→5.10b)☆×

2022/10/21  1便MOS

ライン取りは明瞭でぐいぐい登ることができる。ガバ穴をつないでいくと終了点にたどり着くのが爽快で、星1つ分の価値は十分に感じる。ボルトが怖すぎて③のボルトを使ってしまった。完全にオンサイトといえるか怪しく、ライン取りも消費税を登ったと胸を張っては言えない、、、。

ボルトは古く、2ピン目は回転しているが、終了点は③のものを使えるので安心。

追記:左のガバクラックを直上して、最後に右にトラバースすれば、5.9くらい。このラインだとトップロープ推奨。

③バースデイに乾杯(5.10b→5.10c)

2019/06/16  2便RP

出だしは濡れているが、中間部~上部は乾いており快適。悪いホールドを繋いでいくだけの内容だが、最上部のホールドが見えないので、つい④のガバに手を出してしまう。だがそうするとデッドになってしまい、グレードがさらにあがってしまう。特に限定でもないのだが、いまいちすっきりしない内容だった。最上部を直上しても1グレードあげてよいと思う。

④バースデイプレゼント(5.10d→5.11a)★

2019/06/16  2便RP

ホールドが多彩で、石灰岩の登りを堪能できる。スタンスも悩ましいものが多いのでよい練習になるだろう。核心(5級)は上部のガバを保持するまでに悪いホールドを繋ぐところ。下部から前腕の張るムーブが続きロクに休むことができないが、上部のガバでレストした後が簡単になってしまうのが残念。

⑤ディンプル(5.11b→5.11c)★★☆

2019/06/16  2便RP

核心が3つあり、それぞれ独特のムーブがあり面白い。終了点はそれなりに展望もあり高度感も抜群だ。フェースの一番見映えがするラインを直登するまさしく3つ星課題といえる。

以下ムーブメモ

出だしから厄介だが、右の甘いホールドが意外と保持できるので、右側の明瞭な棚に右足をうまく乗せられればそこまで難しくない。そこから垂壁部分に1つ目の核心(4級)がある。左手をガストンで保持し、右足を手に足で乗り込んだら、右手を親指で引っかけて上部のカチを左手で保持する。左足をうまくあげたらガバカチで保持してステミングでレスト。2つ目の核心(5級)は、ガバカチを保持した状態で甘い縦ホールドを右手で保持して、明瞭なスタンスにどうにか足をあげて右手でアンダーを保持するところ。現場処理でどうにかしたので正直あまり覚えていない。3つ目の核心(6級)はそれぞれの手をアンダーで保持して、パワフルに足をあげて左上のガバを掴むところ。追記:4級核心は、右から登ることができる。初登者は右から登ったそうだ。オンサイトだと、どうしても左に入り込んでしまうと思う。

⑥スーパーディンプル(5.11c)×

ボルトが古いうえに、ランナウトする。分岐点は左よりに進むのが自然なので、そこから右にトラバースするのもなんだか不自然だ。

⑦クロコダイル(限定解除5.11c)★☆

2022/04/24  1便OS

3年前の台風翌日のディンプルエンクラから、ずっと温めていた課題。OSできて嬉しかった。下部が4級、レストを挟んで、上部の4級。基本的にはグレードを追求していきたいけれど、オンサイトの頭をフル回転させながら登るのは本当に楽しかった。基本的に⑧のホールドは使わない限定らしいが、最後に使ってしまった。限定解除で5.11c、限定だと他のルートと同様に1~1.5グレードくらい難しくなると思う。  

備考:このルートが雨後の乾きが一番遅く、また濡れている部分が重要に見える。

⑧春の雪(5.10b)☆

2022/05/05  1便OS

この難易度になるとグレードが全然わからない。イレブンクライマーに聞くと5.10bとのことだったので、白妙だがグレードは据え置きにする。ただ、全体的に辛いのは間違いない。下部と上部でテイストが異なり、頭を使って登る必要があるので、星を1つつけた。2つ星でもよいのかもしれない。

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